損害保険業界は123年にわたって、国民生活の安定と経済の発展に貢献してきました。
「多くの契約者が 拠出する保険料により、偶然な事故による損害を補償する」
という相互扶助の精神に支えられた保険のしくみを分かりやすく解説します。



 

  • 保険のしくみ

     保険制度とは、偶然の事故による損害を補償するために、多数の人々が統計学に基づくリスクに応じた保険料を支払うことによって、事故発生により損害を被った際に保険金を受け取ることができるしくみです。このように損害保険は、「大数の法則」に基づいて相互にリスクを分散し、経済的補償を得るものといえます。
  • 損害保険契約の性格

     損害保険契約とは、保険会社が偶然な一定の事故によって生ずる損害を補償することを約束し、保険契約者はその報酬として保険料を支払うことを約束する契約です(商法629条)。したがって、有償・双務契約であり、当事者の合意のみで成立する諾成契約という性格を有してますが、通常、契約引受けの正確を期すために保険申込書を作成し、契約の証として保険証券を発行します。
  • 再保険について

     超高層ビル、石油コンビナート、大型船舶・航空機などの大事故や台風、地震のような広域大災害が発生すると巨額の保険金支払が予想されるため、保険会社は保険金支払責任の一部を国内外の他の保険会社に転嫁することによって、危険の分散を図っています。これを再保険といいます。
      また、他の保険会社に保険金支払責任を転嫁することを「出再」、引き受けることを「受再」といいます。

    出再の一般的な方針

    再保険政策

    保険成績などを総計的に分析した上で、担保力(収益性と準備金)の状況なども加味して総合的に決定します。

    再保険先の選定

    相手保険会社の信用力(財務内容)に関する情報を収集・分析した上で慎重に選定しています。

    受再の一般的な方針

    成績、条件を精査して慎重な判断の下に国内外の保険会社からの再保険の引受を行っており、国際的な再保険市場の一翼を担っています。


 
  • 契約の募集について

      損害保険の募集は、保険会社の社員もしくは保険会社が保険契約を結ぶ権限を委託している代理店が行います。保険に加入する場合には、社員もしくは代理店から保険商品の内容証明を十分に受け、その上で、申込書に必要事項を記入し、保険料を支払い、引き替えに当社所定の保険料領収証をお受け取り下さい。これで契約手続きは完了しますが、後日、保険証券が届きましたら、契約内容をご確認下さい。
  • クーリングオフについて

      保険期間が一年を超える個人契約について、クーリングオフ制度が、1996年(平成8年)4月1日から適用されるようになりました。
      お客様がご契約をお申込いただいた日またはクーリングオフに関する説明事項記載面受領日のいずれか遅い日から8日以内であれば、違約金などを負担することなく申し込みの撤回または解除を行うことができます。


 
  • ご契約の手続き

      損害保険会社の販売する商品は、保険という目に見えない無形の商品ですので、普通保険約款(特別約款)と特約条項でその内容を定めています。約款と特約条項には、当社とご契約者・被保険者(保険の補償を受けられる方)との権利・義務が具体的に記されています。また、保険契約に関する法律関係については商法(629条〜683条および815条〜841条)に規定がありますが、この規定は約款に定めのない事項について適用されています。

  • ご契約時にご注意いただきたいこと

      保険契約は、保険会社とご契約者との約束ごとですから、ご契約にあたっては、普通保険約款・特別約款・特約条項の内容について十分な説明を受け、同時に、保険契約の申込書の記載内容を十分確認した上でご契約いただくことが必要です。特に、
    @どのような事故が補償の対象となるのか
    Aご契約に際して保険会社に重要な事実を正しく申し出ているか
    Bどういう場合に保険金が支払われないか
    C保険金額は適切か
    Dご契約後、どのような契約内容の変更が生じた場合に、保険会社にその事実を連絡しなければならないか
    Eどのような場合に保険契約が効力を失うのか
    といったことに注意していただく必要があります。ご契約時にご注意いただきたい事項については、各種の保険パンフレット・契約のしおり・普通保険約款・特別約款・特約条項などをご覧いただき、当社の社員または代理店から十分な説明をお受けください。

  • 保険料の支払い・返還

      保険料はご契約と同時にお支払い下さい。保険のお申し込みを頂いても、保険料をお払込みいただく前に生じた事故については、保険金はお支払いできません。また、保険料を分割してお支払いいただく契約についても、定められた時期までに保険料のお払込みがないと保険金をお支払いできませんのでご注意下さい。
      なお、保険契約が失効した場合や、解除された場合には、保険料を約款の規定に従ってお返しします。ただし、お返しできない場合もありますので、約款などをご確認ください。

  • 保険料率

      保険料率は、保険会社が金融庁からの認可取得または金融庁への届出を行った上で使用しています。
    なお、損害保険料率算出機構は、自動車保険、火災保険、傷害保険などについては、純保険料率(保険料率のうち将来の保険金の支払いに充てられると見込まれる部分)を参考純率として、また、自動車損害賠償責任保険、地震保険については営業保険料率を基準料率として算出し、会員各位に提供しています。